小学校4年生を対象に総合的な学習の時間で「環境」出前授業

カテゴリ: 2022年09月22日 16:04

 9月20日(火)、宇部市立原小学校4年生を対象に関根雅彦教授による出前授業が実施されました。授業のテーマは「環境」です。宇部市立原小学校では、総合的な学習の時間において、学習テーマに対する児童の学びがより深い学びや創造へ繋がることを願い、地域の方に協力をいただいたり、大学教員や専門家の出前授業を依頼したりする「地域連携カリキュラム」を作成しておられます。

 関根教授は、授業の冒頭において、「研究って何?勉強と何が違うの?」という問いかけから、子どもたちに「正解のない答えを探し続ける研究の面白さ」について話をしました。それから「生きものの住みやすい環境づくり」について授業を進める中で、「魚はどんなところに住むのが好きか?」という質問を投げかけたところ、子どもたちの着眼点はとても素晴らしく、日ごろから水の中の生きものに興味を持って観察している様子が伺えました。子どもたちからの回答はまさしく、魚が住みやすい3つの条件に当てはまり、関根教授もびっくり!その後、県内や市内の「生きものの住みやすい環境づくり」の例として、一の坂川のゲンジボタルや二俣瀬の里山ビオトープの紹介をした後、校区内を流れる厚東川水系に生息している絶滅危惧種の「ヒヌマイトトンボ」の生息について話をしました。小学校ではICT教育を導入しているため、ここではまず、タブレットを使って「ヒヌマイトトンボ」の住みやすい条件について調べてもらった後、生息地周辺で起こった環境変化について触れ、未だに未解決のその生態に迫る危機を引き起こした原因とどうやったら守っていけるのか、自分たちにできることは何なのかについて児童と一緒に考えました。また、写真を用いて説明した環境変化について、生息地周辺の地形を視覚的にわかりやすく説明するために、ドローンを使って撮影した動画を用いて、子どもたちを原小学校から生息地まで空の旅へいざないました。

 学んだことや感じたことをしっかりとメモに取っている子どもたちの姿と学びの意欲が大変印象的で、これからの世界を担っていく子供達には、「世界には未知のことが多く、わかっていることでも、多くの人が知らなかったり、気づかなかったりすることがある。しっかり勉強し、一生懸命遊び、いろんな体験をして物事を広く深く見ることができる人になれば、世界をもっともっと良くしていける。」と熱いメッセージを送り、出前授業を締めくくりました。