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学科の教育

教育目的

社会建設工学科では,「実務社会で活躍できる土木・建設技術者を育成する」ことを使命とし,以下の教育目的を掲げています.
(1)高い技術力を有する技術者に育てる
1-1 Civil and Environmental Engineering の専門的基礎力とその応用力のある技術者に育てる
1-2 問題発見能力のある技術者に育てる
1-3 問題解決能力のある技術者(創意,創造,工夫のできる人)に育てる
1-4 表現力,説明能力のある技術者に育てる
1-5 豊かな教養のある技術者に育てる
(2)自信と活力を持ち,常に自己の向上を目指す技術者に育てる
2-1 自主的に継続的学習が行える技術者に育てる
2-2 計画力とその遂行能力のある技術者に育てる
2-3 協調性を持って仕事ができる技術者に育てる
(3)倫理観のある技術者に育てる
3-1 技術者倫理観,環境倫理観,人道的倫理観のある技術者に育てる
(4)国際的視点を持ち,国内外で活躍できる技術者に育てる

学習・教育到達目標

上記の教育目的を達成するための具体的目標として,以下の学習・教育到達目標を掲げています.
(A)土木・環境分野の確かな基礎力を身につける
A-1 人類と文明・地域・自然との相互関係を理解する基礎的知識
A-2 土木・環境分野に関連する数学・自然科学・情報処理の基礎的知識
A-3 土木・環境分野の基礎的知識
(B)技術に対する向上心と倫理観をはぐくむ
B-1 自主的かつ継続的に学習する能力
B-2 高い倫理観を持ち,明るい社会や豊かな自然環境をつくり維持する能力
(C)実務に応用できるデザイン能力をはぐくむ
C-1 実務を理解し,内包する問題点や解決すべき課題を発見する能力
C-2 課題を創意・創造・工夫により解決し,形にする能力
(D)円滑な課題遂行のためのチームワーク力をはぐくむ
D-1 関連する課題を的確に表現し,説明する能力
D-2 土木・環境分野の基礎的な国際コミュニケーション能力


社会建設工学科の教育目的と学習・教育到達目標は次表のように対応しています.
【教育目的と学習・教育到達目標との対応表】

  (1) (2) (3) (4)
1-1 1-2 1-3 1-4 1-5 2-1 2-2 2-3 3-1
(A) A-1
A-2
A-3
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(B) B-1
B-2
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(C) C-1
C-2
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(D) D-1
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JABEE認定プログラム

社会建設工学科は2003年度より社会建設工学科日本技術者教育認定機構認定プログラムとしてJABEEより認定を受けています.

JABEEとは日本技術者教育認定機構(Japan Accreditation Board for Engineering Education/設立1999年11月19日)の略で,国際的に通用する技術者教育のために, 大学など高等教育機関で実施されている技術者教育プログラムが,社会の要求水準を満たしているか審査・認定を行う非政府団体です.

社会建設工学科に所属し,所定の単位を修得して卒業するとJABEE認定を受けることができます. この認定を受けると,技術士(国家資格)の第一次試験が免除されます.また修得技術者となり,技術士補の登録ができます.

JABEE:認定プログラムの履修生・修了生の方へ
JABEE:技術士への道


JABEEでは,工学教育の修了生の学習・教育到達目標の目安として以下の基準を設定しています.(JABEE:認定のしくみ・認定基準)

a. 地球的視点から多面的に物事を考える能力とその素養
b. 技術が社会や自然に及ぼす影響や効果,および技術者が社会に対して負っている責任に関する理解(技術者倫理)
c. 数学及び自然科学に関する知識とそれらを応用できる能力
d. 当該分野において必要とされる専門的知識とそれらを応用する能力
e. 種々の科学,技術および情報を活用して社会の要求を解決するためのデザイン能力
f. 論理的な記述力,口頭発表力,討議等のコミュニケーション能力
g. 自主的,継続的に学習する能力
h. 与えられた制約の下で計画的に仕事を進め,まとめる能力
i. チームで仕事をするための能力

本学科の学習・教育到達目標は,上記の基準を網羅するように設定しています.その対応表を以下に示します.表中のO印は,その項目が密接に関連することを示しています.

【社会建設工学科の学習・教育到達目標とJABEE基準との対応表】

a. b. c. d. e. f. g. h. i.
(A)

A-1
A-2
A-3

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(B) B-1
B-2
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(C) C-1
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(D) D-1
D-2
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JABEE(Japan Accreditation Board for Engineering Education :日本技術者教育認定機構)とは「技術系学協会と密接に連携しながら技術者教育プログラムの 審査・認定を行う非政府団体」のことです. 2004年4月からJABEEが認定したプログラムの修了者は,文部科学大臣の指定を受けて技術士の第一次試験が免除されることになりました. 科学技術創造立国の政策を推進する上から,多くのJABEE認定プログラム修了者が技術士を目指すことを期待されています.
山口大学工学部社会建設工学科は「社会建設工学科日本技術者教育認定機構認定プログラム」の認定を頂いています.
平成16年3月修了生より 山口大学 工学部社会建設工学科(社会建設工学コースに限る.)
平成19年3月修了生より 山口大学 工学部社会建設工学科(東アジア国際コースに限る.)
平成22年4月修了生より 山口大学 工学部社会建設工学科(日本技術者教育認定機構認定プログラムに限る.)


カリキュラム

社会建設工学科のカリキュラムは,一般的な教養を身につけるための共通教育科目,工学の全般的な基礎科目および専門科目に分類できます. 共通教育科目は大学教育センターが中心に担当します.工学の全般的な基礎科目は工学部の共通講座が担当します.専門科目は社会建設工学科の教員が担当します. 卒業研究着手条件,卒業条件は入学年度の工学部要覧を熟読して下さい.1年次は山口市吉田キャンパスで共通教育科目を重点的に勉強し,2年次から宇部市常盤キャンパスで勉強します. 高学年になるにつれて専門科目の比率が高くなります.(授業時間割表(工学部サイト))

2年次以降の専門科目の必修科目の多くは,東アジア国際コースと社会建設工学コースに分かれて履修していきます.このコース分けは1年次終了時期に行います.

各科目は学習・教育到達目標と密接な関係があります.各目標の達成はそれに対応する科目の単位取得が必要です.また各科目には到達目標が定められており,その目標に達しないと単位が取得できません.
各科目の到達目標や到達度の評価方法はシラバス(修学支援システム)に記載されています. 各学習・教育到達目標と科目の対応は社会建設工学科「学生の手引き」サイト(学内限定)をご覧ください.

授業時間割表(工学部サイト)
シラバス(修学支援システム)
社会建設工学科「学生の手引き」サイト(学内限定)

2020年度
必修科目 選択科目
1年次 前期 - -
後期 線形代数及び演習/建設情報基礎工学 社会建設基礎工学/国際実習Ⅰ
2年次 前期 応用物理学Ⅰ/常微分方程式及び演習/線形代数及び解析続論/ものづくり創成実習Ⅰ/構造力学Ⅰ/構造力学演習Ⅰ/土質力学Ⅰ/土質力学演習Ⅰ/水理学Ⅰ/水理学演習Ⅰ/エンジニアリングコミュニケーション基礎Ⅰ東アジア国際協力概論 建設材料学/建設情報処理演習/ものづくり創成プロジェクト/テクニカルコミュニケーションⅠ
後期 確率統計/構造力学Ⅱ/構造力学演習Ⅱ/土質力学Ⅱ/土質力学演習Ⅱ/水理学Ⅱ/水理学演習Ⅱ/建設基礎実験Ⅰ/環境保全工学/環境保全工学演習/土木計画学/土木計画学演習/エンジニアリングコミュニケーション基礎Ⅱ 応用物理学Ⅱ/国際実習Ⅱ/ものづくり創成プロジェクト/テクニカルコミュニケーションⅠ/テクニカルコミュニケーションⅡ
3年次 前期 応用解析Ⅰ/測量学/測量実習及び演習/建設基礎実験Ⅱ/エンジニアリングコミュニケーションⅠ/国際建設技術演習Ⅰ 工学概論(共通教育科目)/衛生工学Ⅰ/複合構造工学Ⅰ/鋼構造工学Ⅰ/河川工学/都市交通工学/土木施工法/テクニカルコミュニケーションⅡ
後期 ものづくり創成実習Ⅱ/エンジニアリングコミュニケーションⅡ/国際建設技術演習Ⅱ 土木振動学/衛生工学Ⅱ/複合構造工学Ⅱ/鋼構造工学Ⅱ/海岸工学/マトリックス構造解析学/空間情報学/建設マネジメント工学/港湾工学/テクニカルコミュニケーションⅡ
4年次 前期 土木構造物設計演習/卒業研究 職業指導/都市計画/防災工学/建設環境工学/特許法
後期 卒業研究 -

東アジア国際コース専門科目

コースの選択

社会建設工学科では,2年次から東アジア国際コースと社会建設工学コースに分かれます.この振り分けは1年次の後期末(1月下旬から2月上旬)に,希望によって東アジア国際コースと社会建設工学コースを選択します. なお,希望者がどちらかに偏り,いずれかのコースで志望者数が定員を超過した場合はTOEICのスコアを参考に調整します. 両コース間の転コースは原則として認めていません.コース分けの調整方法は諸事情により変更されることもあります.


東アジア国際コース
世界には道路,河川,港湾,鉄道をはじめとする各種社会基盤の整備が必要な国が多くあります. また,防災や交通,環境問題について緊急に解決を必要とする国も多くあります.さらに気候変動や大規模自然災害の発生など地球規模で対応していかなければならない課題も多くあります. 日本の高い土木技術はこれらを解決する一助となります.そのためには国際的に活躍できる土木技術者が必要となります.東アジア国際コースでは,アジアをはじめ世界各国で活躍できる土木技術者になるために学んでいきます. 国際的に活躍できる技術者は高い技術力を持っていることはもちろん,高いコミュニケーション能力も求められます. 本コースでは土木工学に関する科目に加えて,英語によるコミュニケーション能力を養う科目が準備されており,それらの一部は外国人教員によって行われます. さらに,国際貢献の意義やその仕組み,国際建設工事などに関する実践的な講義を受講することによって,国際的な視野を広げることができます. また,本コースでは,語学研修や技術研修を目的とした海外留学を強く推奨しており,そのための各種サポートが受けられます.

東アジア国際コースは,高度な技術力と国際的なコミュニケーション能力を身につけることを目的としています. 希望者は2年次にこのコースを選択し,一般の技術者教育に加え外国人教員によるテクニカルコミュニケーションや国際建設技術演習などの英語講義を受けます.また,イギリス,アメリカ,カナダ,オーストラリアなどへの語学研修を奨励しています. さらに,外国語自習室を設け,E-learningによる外国語会話の練習とサポートも行っています.学生は楽しみながら外国語の習得と日常の学習に励んでいます. ちょっと面白い留学,体験してみませんか? 社会建設工学科では,主に単位取得を目的とした学術交流協定締結校との交換留学を始めとして,短期語学研修などのさまざまな留学を積極的に推進しています.

社会建設工学コース
わが国は高度成長を経て成熟型社会を迎えています.しかし,我が国の国土は脆弱で世界的にも自然災害が多く,またこれまで建造された社会基盤施設の老朽化に直面しています. 持続的発展を目指し,安全安心の社会を実現するために,社会基盤の建設および維持管理,新たなエネルギー開発や環境保護など,土木技術で解決すべき問題が山積しています. これからの土木技術者は,大規模災害への対応,社会経済活動のための社会基盤の強化,新エネルギー開発とその普及など喫緊の課題に対して,率先して解決策を提案して行かなければなりません. 社会建設工学コースでは,これからの我が国の新たなニーズに対応できる,高い技術力を持った土木技術者になるために学んでゆきます. 本コースのカリキュラムでは,まず,土木工学の基礎となるコア科目を学習し,土木技術者としての基礎固めを行います. その後,実務上の課題を解決するための能力を向上させるために,防災,環境問題,都市・エネルギー問題など知識と技術の統合が必要な専門性の高い講義科目を選択し,技術力を高めてゆきます. また,問題意識を養い進路設計に役立てるため,インターンシップ(就業体験)を強く推奨しています.


Q&A

Q.技術士・技術士補とは?
A.技術士制度は,わが国の科学技術に関する技術的専門知識と応用能力及び十分な実務経験を有し公益を確保するため,高い職業倫理を備えた,優れた技術者の育成を図るための国による技術者の資格認定制度です. 技術士は,技術士法に基づいて行われる国家試験(技術士第二次試験)に合格し,登録した人だけに与えられる名称独占の資格です. この資格を取得した者は,科学技術に関する高度な応用能力と職業倫理を備えていることを国によって認定されたことになります. 従って,科学技術の応用面に携わる技術者にとってもっとも権威のある国家資格とされています.
技術士補は,技術士となるために必要な技能を修得するために,技術士を補助するものとなっており,技術士一次試験の合格者あるいは,文部科学大臣の認定した教育課程の修了者が修習技術者として指導技術士のもとで登録した者を言います.
社会建設工学科は,日本技術者教育認定機構(JABEE)によって国際水準の教育プログラムとしての認定を受けており,卒業生は申請により技術士補の資格を取得することができます.
Q.社会建設工学ってなに?
A.一言でいえば社会建設工学は土木工学です.土木工学とは便利で快適な社会を実現し,経済活動を支えるための社会基盤に関わる学問です. 英語ではCivil Engineeringと訳されます. これはMilitary Engineering(軍事工学)の対極の意味で,市民生活に関連する非常に広い範囲が対象となります.
そのため,土木工学では橋・道路・トンネル・ダム・堤防・港湾・空港などの公共性の高い構造物の計画・設計・施工・維持管理や,住みよい国土を形成するための都市計画・交通計画が重要になります. さらに,地震,洪水,土砂災害などの自然災害から人的被害,経済的被害を軽減するための防災も土木工学の主要なテーマです. また,土木関連の事業は自然に与える影響が大きいため,人間活動と自然との調和に関する理解も欠かせません.
社会建設工学科では,豊かな社会の実現に貢献できる技術者の育成を目的として,土木工学の主要な分野に関する教育をおこなっています.
Q.土木と建築の違いはなに?
A.人が普段生活することに関係する空間を作ることが建築の主な仕事です. したがって,住宅,アパート,マンション,ビルを作るために調べたり,設計したり,実際に建物を作る仕事をします.
それに対して,土木は,人が安心して快適に気持ちよく元気に生活するための地域を創造することが主な仕事です.そのために,活躍の場は全世界にあります. 例えば,ふたつの街の行き来をより活発にするための橋やトンネル,道路の計画をたて,調べ,設計し,施工する仕事をします. 地震や台風,大雨などの自然災害に地域を守る仕事も土木の大事な仕事です.最近は,「豊かな地球の自然を後世にどのように伝えるか?」が大きな課題になってきました.これも土木が取り組む重要な課題の一つです.
Q.社会建設工学科で建築の勉強はできるの?
A.勉強は不可能ではありませんが困難と考える方が良いでしょう.土木と建築は学問的に似ているところもありますが異なる部分が多いのも事実です. 建築の歴史,意匠,デザインや建築法規などは本学科で開講していません.社会建設工学科は土木系の学科であることを理解して下さい.
Q.社会建設工学科では環境問題を扱うようだけど循環環境工学科の環境とはどう違うの?
A.社会建設工学科では,自然との共生をキーワードに,社会施設整備を通した環境保全・計画・管理手法を学びます.
一方,循環環境工学では,物質や資源の循環をキーワードに,産業界・製造業などを通した環境改善手法を学びます.
また,学部を卒業した後は,どちらの学科からも大学院の環境共生系専攻に進むことができます.
Q.大学院とはなに?
A.大学の修業年は4年で,卒業すると学士(工学)という称号を与えられます.卒業後,さらに高度な勉強・研究を行う場として大学院があります. 本学の場合,大学院は博士前期課程と博士後期課程にわかれています.大学卒業後,2年の修業年である博士前期課程に進学することができます.
この課程を修了すると修士(工学)という称号が与えられます.さらに勉強・研究を行いたい人には3年の修業年である博士後期課程に進学することができます. この課程を修了すると博士(工学)という称号が与えられます. 本学科の博士前期課程の進学率は10年前は40%程度でしたが,最近は50~60%の進学率です.これは社会がより高い水準を持った技術者を要請しているからです. 皆さんも,ぜひ大学院まで進んでレベルの高い技術者を目指しませんか.

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